使えるようになりたい言語に浸かるような環境をつくって、
対象言語のコンテンツを見まくるような学習法を「イマージョン」とよびます。
**イマージョン(Immersion)**とは、学びたい言語の環境に自分自身を「どっぷり浸す」ことで、自然な形で言語を習得する学習法です。日本語では「没入法」とも呼ばれます。
具体的な方法
- 日常生活の中で、できる限り多くの時間を学習したい言語(例:英語)だけで過ごす
- 聞く音楽、見る動画、読む本、使うアプリなど、あらゆる情報源をその言語に切り替える
- 日本語のコンテンツに使っていた時間を、そのまま学習言語のコンテンツに置き換える
- 理解できるレベルのコンテンツ(ドラマ、映画、YouTube、ポッドキャスト、オーディオブックなど)を選ぶ
- 字幕やスクリプトを活用しながら、繰り返し視聴・聴取する
- 慣れてきたら、聞いた表現を真似して発話練習も行う
イマージョン学習の特徴
- 「継続的な取り組み」が重要で、毎日1〜3時間以上その言語環境に身を置くことが効果的とされています1。
- 翻訳を介さず、言語をそのまま理解し、使えるようになることを目指します(いわゆる「英語脳」や「現地語脳」を育てる)。
- 赤ちゃんや幼児が母語を自然に身につけるプロセスに近い学習法です。
メリット
- 自然な発音や表現、語感が身につきやすい
- 大量のインプットにより、語彙やフレーズが無理なく覚えられる
- 翻訳に頼らず、状況に応じた使い方が身につく
- 楽しみながら学習を継続しやすい
代表的な実践例
- 海外留学やホームステイで現地の生活に入る
- 日本にいながら、生活の中のメディアや会話をすべて学習言語に切り替える
- NetflixやYouTubeなどで英語(または学習言語)のコンテンツを大量に視聴する
- 英語で日記を書く、英語で考える習慣をつける
まとめ
イマージョンは「学びたい言語に囲まれた環境を自ら作り出し、日常的にその言語を大量にインプット・アウトプットする」語学学習法です。翻訳や文法の学習に偏らず、実際の言語使用場面に近い形で習得できるため、自然な言語運用能力が身につきやすいのが特徴です。
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